山羊に憧れたヒツジ

なんかもっと、日常を楽しんだらいいじゃん。

i remember you

ぽっかり。

 

今日は、

その穴はどこかへ消えてしまっている。

かくれんぼのつもりなのかい?

 

馬鹿馬鹿しいから出ておいで。

 

 

ぽっかり。

 

その言葉を以前も綴ったけれど、

また綴らせてください。

 

このあいだ、

久しぶりにライブ仲間の1人に会った。

1年以上、会ってなくて、

駅の前で「久しぶり」と言い合って、

彼の家で、一緒にギターを弾いた。

 

別に仲の良かったわけでも

ないのだけれど、

言葉で着飾らなくて良いのが

とっても居心地がよかった。

 

エレキギターを弾くのも、

1年以上ぶり。

バンドを解散したその日から、

黒いケースの中に

しまったまんまにしてた。

 

1人で弾くギターは、味気ない。

 

楽しくないわけじゃないけれど、

やはり誰かと合わせるのが良い。

欲を言うならば、

煽り合うようなドキドキする

そんな掛け合いをしたい。

 

 

久しぶりの再会とともに出てくるのは

ぽろぽろと会話に出てくる、

『彼』の名前。

 

もう二度と、

会うことは無い『彼』の名前。

 

「暗くなるから、

  『彼』の話はやめよう」

 

ニュアンスは覚えていないけれど、

そのような類の台詞を、

私の友人は私に言い、

 

けれど避けようとしたって、

ぽろぽろ、ぽろぽろ。

そりゃ、そうか。

私の今のライブ人生は、

彼が作ってくれたのだから。

 

「ずっと忘れないよ」とか

「いつも胸の中にいるよ」なんて、

そんなキレイな台詞を吐く気は無い。

 

意識的に思い出す気は無い。

同時に意識的に忘れる気もない。

 

やはり、そういうのは

私と『彼』には合わないのだ、と

弦をはじきながら思ったんだ。

 

好きでも嫌いでもない『彼』のこと

 

忘れも思い出しもしない、私。

 

そんなジグザグな関係。

ただあの時はたしかに、

キミの存在は私たちの中にいたね。

 

i remember you.

 

 

そんな、ある日の話。